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Economics and Finance etc.

貨幣の流通速度

貨幣の流通速度の公式

貨幣の流通速度は一年ごとに市場においてお金がモノとサービスをどれくらい消費したかを平均値で算出する目盛りである。

公式は以下のように定義される:

V = (P*Y)/M

交換方程式においては、

M*V = P*Y

貨幣需要に関しては、

M = (1/V)*PY

M_d = k*PY

となる。

 

短期において流通速度はコンスタントである。

質量法則と物価水準

短期において、Yはコンスタントになる。

P = M*(V/Y)

貨幣量の変化(M)は物価水準(P)における比例的変化を引き起こす。

 

また、インフレ率は貨幣供給の成長率と総産出量の成長率の差と同等である。

π = %∆M - %∆Y

フィッシャー方程式とその効果性

フィッシャー方程式の確認

フィッシャー方程式(=Fisher equation)は以下のように定義づけられる。

実質金利 = 名目金利 - 期待インフレ率

よって、

r = ¡ - π^e

となる。

この式の項を交換すると、

¡ = r + π^e

となる。

つまり、期待インフレ率が上昇すると名目金利も上昇すると定義づけられる。

これをフィッシャー効果(= Fisher effect)と呼ぶ。

仮に通貨の供給量が増加したとしても、直接的には影響しないため上記の双方が上昇する関係にある。

また失業率も自然失業率以下には引き下げられない見解が一般的である。

フィリップス曲線の分析

フリードマンフェルプス御考案のフィリップス曲線(Philips Curve)について軽く考察していく。

 

フィリップス曲線の前提確認

・長期と短期のフィリップス曲線がある

・短期は失業とインフレーションのトレードオフ

・長期はそれらのトレードオフが存在しない

π = π^e-ω(U-U_n)

・括弧内の公式は失業ギャップ(Unemployment Gap)

 

現代フィリップス曲線の公式

現代フィリップス曲線にはP(=インフレショック)を末尾に追加する。

したがって、

π = π^e-ω(U-U_n)+p

となる。

 

適応的期待における現代フィリップス曲線

予想インフレ率は以下のように表す

π^e = π_-1

よって、

π = π_-1-ω(U-U_n)+p

となる。

 

オークンの法則: Okun's law

失業ギャップと産出量ギャップの負の相関を示す。

この公式は

U-U_n = -0.5*(Y-Y^p)となる。

産出量ギャップが正であるため、産出量が潜在的段階より上の時は失業率は自然失業率より下の段階に位置する。よって、失業ギャップは負であると定義づけられる。

 

 

貨幣需要と流動性選好理論 〜ケインズ経済学〜

ケインズ経済学における貨幣需要は大きく分けて3つ存在する。

それらについて簡単に考察していこうと思う。

Transaction Motive

文字通り取引動機である。個人は取引の為に貨幣を所持し、必要に応じて取引を行う。

Medium of exchangeの法則である。しかし、後になって貨幣の取引における技術が発展し、貨幣需要に影響すると主張する経済学者たちが出現した。

ex) クレジットカード、モバイル決済

取引機能の技術発展の結果、貨幣による取引を行う人々が減少したため、貨幣需要は関連的に降下した。

 

Precautionary Motive

ケインズは同じく貨幣を予測不能な事態におけるリスク回避のために貨幣を所持しているのだと認知している。この予防的動機が個人間の貨幣のバランスを保ち、それは収入に比例しているのだと主張している。

 

Speculative Motive

同様に貨幣は富の貯蓄のために人々は貨幣を所持することを選択する。

また、個人での貨幣の所持は金利が存在せずしたがって、その機会費用名目金利のような債券などの他の貯蓄資産に関連づけられる。

金利が上昇すれば債券に関連した貨幣貯蓄の費用が増大し、貨幣需要量は降下する。

 

Liquidity Preference

これら3要素の結果、ケインズは人々が適切な実質貨幣残高(RMB)を保有すると理由づけた。

RMBに対する需要を流動性選好理論と呼ぶ。

M^d/P = L(¡, Y)   …(1)

       -    +

実質貨幣残高の需要はネガティブに名目金利と、ポジティブに実質所得と関連している。

上記の(1)の公式をいじると、

M^d/P = L(¡, Y) → P/M^d = 1/ L(¡, Y)

     -    +

したがって

V = (PY)/M = Y/L(¡, Y) となる。

 

サマリー: 貨幣需要金利とネガティブに関連している。¡が上昇すればL(¡, Y)は下降する。したがって、貨幣の流通速度は上昇する。

BOS-NYC間の小旅行

機会があり家族とボストンーニューヨーク間を小旅行。

 

ボストンといえばシーフード。ボストニアン・シーフードといえばロブスターである。

ホテルのフロントへ尋ねたところ、ネプチューンオイスター・バーがおすすめやでと言われすかさず現地へ一っ飛び。

gaikan

外観

中へ入ると席が満杯なのでとりあえず、隣接していたイタリアンへ入り時間を潰す。

そし時間が経ち、再度入店。

ロブスター・ロールも注文し、気分は絶好調の域へ達する。

 

日が経ち、ニューヨークへ来訪。

実はマンハッタンへ住むのではなく、マンハッタンが一望できるところで宿泊すべきであるのは旅行好きならではの節約術でもある。

明朝5時の朝焼け

民泊アプリのAirbnbを使用して一泊9000円程度のタワマンに宿泊すればモーニングサービスは一流ホテル顔負けのもてなしである。

 

NYの大学へ編入学するためQueensへ移り家族は帰国。

これから正真正銘のニューヨークでのカレッジライフを送る。

もはや、説明する必要のないホテルを後に。

plaza hotel

Plaza Hotel



 

短期と長期における総供給曲線

Short-run Aggregate Supply Curve

インフレ率を向上させる要素は以下3つ

①予想インフレ率 (expectation of inflation)

②収益差 (the output gap)

③インフレ・ショック (inflation shock)

 

曲線は右肩上がりでポジティブにインフレ率と相関している。

 

Long-run Aggregate Supply Curve

長期総供給曲線は以下によって定められる

①資本 (capital)

②労働資本 (Labour)

③技術資本 (technology)

 

以上3要素が増加、または自然失業率が減少した際に、

垂直である長期供給曲線(LRAS)は右へシフトする。

 

自然失業率(Natural rate of unemployment):予想インフレ率と実際のインフレ率の乖離が狭まるとともに、労働市場の需給の調整される。

 

潜在産出量(Potential output):資本や労働が最大限に利用された場合に達成される最高水準のGDP

AD=ASの均衡(equilibrium)の状態であればpotential outputが発生する。

また、自己修正メカニズム(Self-Correcting Mechanism)では

産出量<潜在産出量

の状態において失業率は自然失業率を下回り、過度な労働市場の引き締めとともに賃金は上昇し、生産コストも同じく上昇する。

結果として、総供給曲線は産出量=潜在産出量になるまで左へシフトし続ける。

貨幣市場の概念 〜M1とM2〜

M1

M1は主に次から成り立つ

M1 = Currency + Traveler's checks + Demand Deposits + Other checkable deposits

 

M2

M2は以下のように成り立つ

M2 = M1 + Small-denomination time deposits + Savings deposits and MMDA + MMMF shares(retail)

 

Traveler's checkは2007年あたりを最後に新規発行されていない。

 

<Terminologies list>

- Traveler's check = 旅行者用小切手

- Small-denomination time deposits = 少額定期預金

- Saving deposits = 貯蓄預金

- MMDA = Money Market Deposit Accounts = 市場金利連動型普通預金

- MMMF = Money Market Mutual Funds = MMF 

 

米国債券市場における金融商品

Simple loan: シンプル債

貸し手は、利息の追加支払いとともに、満期日に貸し手に返済しなければならない金額を借り手に提供する。例:企業への短期商業ローン

現在価値算出の公式に則って利回りを計算できる。

PV=CF/(1+i)^n

 

Fixed-payment loan: 固定支払い債

借り手が一定の年数の間、すべての期間(月ごとなど)に元本と利息の一部で構成される同じ支払いを行うことによって返済しなければならない金額を借り手に提供する。例:モーゲージ

LV=(1+i)^n

 

Coupon loan: クーポン債

満期日まで毎年固定金利の支払いを所有者に支払うクレジット市場商品。満期日になると、指定された最終金額(額面)が返済される。たとえば、額面が1,000ドルのクーポン債は、10年間年間100ドルのクーポンを支払い、満期日に額面1,000ドルを返済する場合がある。例:米国債

P=C/(1+i)^n

 

※永久債(Perpetuity)の公式はPc=C/i_c

 

Discount loan: ディスカウント債

 額面よりも低い価格で購入され、満期日に額面が返済されるクレジット市場商品。利息の支払いはない。ゼロクーポン債とも呼ばれる。例:米国債

i=(F-P)/P

 

これら全てHP 12c Financial Calculaterで計算可能

 

債券のリターン算出の公式は以下から可能

R=C/Pt+(Pt+1-Pt)/Pt=i_c+g

i_c = current yield (coupon payment over the purchase price)

g = capital gain (on the change in the bond's price relative to the initial purchase price)